
争いの対象は建物そのものよりも、その後ろに広がる空だ。ソウル市は今月8日に公式の立場を出し、宗廟正殿の上月台に上って景観シミュレーションを撮影させてほしい、そしてその結果を一緒に検討しようと国家遺産庁に求めた。国家遺産庁は上月台の撮影を許可しなかった。両機関は宗廟前の145mの建物がどう見えるかをめぐって争う以前に、どう見るべきかで分かれた。
正殿は長い。19の間が横に連なる平屋の木造建物が低い屋根の線を引いていき、その前に粗い薄石を敷いた月台が広く広がる。上月台はその月台の上段、祭礼の際に王が立った場所だ。600年の間、この空間の設計原理は何を建てるかよりも何を建てないかにあり、そのため屋根の上の空いた空が建築の一部になった。
時間を2カ月前に戻すと順序が見える。ソウル市は昨年12月26日、立ち入り人員10人と記して撮影許可を申請した。国家遺産庁はその行事が実際には都市空間本部長が主宰する50人ほどの規模の現地説明会であることを確認したと明らかにし、今月7日の反論文を通じて申請内容と実際の規模の違いによるやむを得ない行政措置だったと説明した。別の筋では不許可の理由が世界遺産の保存・管理を妨げると見たためだと伝えられ、同じ決定をめぐって説明が食い違う。
人員を数える方法は三つだ。申請書の10人、国家遺産庁が確認したという50人ほど、そして正殿に向き合ったままさまざまな角度で撮影を終えたというソウル市・SH都市住宅開発公社の関係者13人。国家遺産庁はこの13人を挙げて客観的な検証を拒んだことはないとした。
ソウル市側からは上月台の撮影が阻まれて説明会自体が実現しなかったという趣旨の説明が出た。撮っておいた写真があればそれで十分なのか、王が立ったその一点から見た場面でなければならないのか。論争の実体はここにある。
ソウル市は昨年12月、世運4区域の建築物と同じ高さにアドバルーンを揚げて現地で直接確認する手続きを踏んだ。市はそのとき目で見た高さと景観が先に公開したシミュレーションと違わなかったと明らかにした。この結果を市の外で別途確認した手続きは公開されていない。それ以前に市議会で公開された上月台正面南側のシミュレーションをめぐっては信頼性の問題が提起されたことがある。
[イラスト: 低い屋根の線を持つ長い建物の前に立つ人の視線が空へ伸びていく断面構成、その視線の先に高い直方体の塊がかかる場面 | キャプション: どの地点から見るかによって同じ高さも違って読まれる]
数値は昨年7月21日、ソウル市都市再整備委員会で確定した。鍾路区礼智洞85番地一帯の世運4区域の建物の最高高さは71.9mから145mに、容積率は660%から1094%に上がった。行政第2副市長が委員長を務め、公務員4人・市議会議員4人・外部専門家12人で構成されたこの機構のその年の第7回会議には委員20人のうち12人が参加した。市は昨年10月30日にこの計画案を告示した。
その日の速記録には一人の委員が問いただした内容が残っている。宗廟が「危機にある世界遺産」として警告を受ける可能性を憂慮し、文化財分野の専門家の意見を聞いたのか尋ね、市の関係者は憂慮する意見と問題ないという意見の両方があったと答えた。国家遺産庁は最悪の場合、世界遺産の地位剥奪まで挙げて世界遺産影響評価を求めてきた。文化体育観光部とともにユネスコの事業承認中止の勧告を反対の根拠として挙げたこともある。
争いが行政の枠を越えたのは最近だ。今月8日、世運4区域の住民が撮影を許可せよと街に出た。再開発を待ってきた側には検証の遅れがそのまま生活の遅れだ。
そして去る14日午前、大韓仏教曹渓宗総務院長の眞優(진우)僧侶が鍾路区堅志洞の韓国仏教歴史文化記念館で開かれた新年記者会見で、宗廟前の高層開発に反対すると明らかにした。登録国家遺産の32.9%が仏教文化遺産だという集計を背景に置いた発言であり、宗団がこの案件に出した初の公式の立場だった。
両機関の間には昨年設けた事前調整会議という議論の窓口がある。それでも今置かれているのは互いに異なる数値と互いに異なる理由書だ。国家遺産庁はソウル市に、ユネスコ世界遺産センターが求めた資料の回答期限がとうに過ぎたとして早急な返答を求めており、その回答の有無が次の局面を分ける。
宗廟は毎日午前9時から観覧客を受け入れる。正殿に向き合って立てば上月台の上に上ることはできなくても、薄石の上で屋根の線とその上の空いた空がどんな比率で出会うかは誰でも目で測ることができる。145mがどのあたりにかかるか見当をつけてみることはシミュレーションなしでも可能だ。両機関は同じ場面をめぐって、そこに定める値で合意できなかった。
