
来る3月、ユネスコ無形文化遺産保護条約政府間委員会事務局宛てに書類の束が届く。国家遺産庁が準備中のテコンドーの人類無形文化遺産登録申請書だ。韓国単独の申請よりも北側と共同で名を連ねる形式を優先しており、この書類は種目一つを登録一覧に載せる手続きにとどまらない。
道着の襟が擦れるときに鳴る乾いた綿布の音、素足が床板を押し出すときの鈍い摩擦音。テコンドーの物質性は華やかな道具ではなく人の体と床の間から生まれる。その素朴な材料が二つの体制の公式文書の上に同じ名前で載せられるかどうかを、いま問うている。
道を開いたのは北朝鮮だった。2024年3月、北朝鮮は「朝鮮民主主義人民共和国の伝統武術テコンドー」という名称で登録を申請し、その審査が現在進んでいる。決定は11月30日に開幕し12月5日に閉幕する第21回無形文化遺産委員会で下される。開催地は中国の厦門だ。
国家遺産庁文化遺産委員会の世界遺産分科は今年の初会合で、次の申請対象種目としてテコンドーを選んだ。12月の会議で南北が共に登録される案を優先して検討しつつ、北側の登録が先に確定すれば韓国が後から一覧に加えられる拡張方式も残している。国家遺産庁の関係者は、あらゆる可能性を残したまま手続きを進めると述べた。
興味深いのは態度の変化だ。北側の単独申請が伝えられた頃、政府は共同登録を議論も推進もしたことがないという線を守り、国内の手続きに従って支援するという程度の答えにとどめた。その後、関連団体との協議を経て共同登録の方向へ方針を移した。南北の間で実際にどのような接触があったのか、北側がこの形式に同意したのかは確認されていない。
先例はシルムだ。2018年にアフリカのモーリシャス・ポートルイスで開かれた第13回会議で、委員会は南北が別々に出したシルムの申請書を一つにまとめて代表一覧に登録した。予定されていた審査の順番を繰り上げて議題に上程し、24の委員国が全会一致で手を挙げたと伝えられる。委員会は前例のない決定であり平和と和解のための措置だと、その意味を刻んだ。

共同登録という形式が何に触れるのかは、この点で現れる。無形文化遺産は城壁や陵墓のように一つの地点に釘づけされない。シルムのサッパも、テコンドーの蹴りも軍事境界線の両側でそれぞれのやり方で受け継がれてきており、だから所有権を問う瞬間に遺産の性格そのものが損なわれる。保存がそのまま所有の確定になることを避けるには、一覧の名前欄を二つに書くほかない。
もちろん無形文化遺産の共同性は宣言だけでは守られない。登録された種目はやがて観光資源になり教材になり国際大会の名分になる。活用の熱が高まるほど、どちら側のテコンドーが原形かという争いがよみがえる余地も大きくなる。シルムの登録から8年がその緊張を完全に解ききれていないことも、あわせて記憶すべきことだ。
委員会は条約加盟国の総会で選ばれた24カ国で構成され、年に一度集まって申請書を議決する。韓国がこれまでに登録した人類無形文化遺産は23件。種目の保有が多い国に分類され2年に一度審査を受けており、2028年には高麗人参文化が評価の場に上る。テコンドーが南北共同で登録されれば、シルムに続いて2件目の事例になる。
3月の書類提出と12月の厦門での票決の間には10カ月近い間隔が置かれる。その間に申請種目の正式名称がどう定められるか、共同申請と拡張登録のどちらの形式を選ぶかが順に明らかになるだろう。組手は相手がいて初めて成り立つ身ぶりであり、相手の呼吸を読めなければ一合も続かない。
町の道場の夕方の時間に行けば、その律動を直接見ることができる。床板を踏む足音が二つに分かれてはまた一つに合わさる瞬間が繰り返される。書類がその拍子に追いつけるかは年末にわかる。
