
ソウル広津区龍馬山路127。国立精神健康センターの建物の地下1階に降りるとギャラリーMがある。ここに9月1日から、済州で制作してきたアーティスト4人の絵が掛かった。保健福祉部国立精神健康センターが10月10日の精神健康の日を記念して設けた招待展「あなたに届く世界」だ。
展示は10月30日まで続く。2カ月にわたる日程だ。
招かれた作家はキム・ヒョクジョン、キム・ソクヒョン、イ・レスク、チャン・ヒナの4人。いずれも精神疾患を経験した、または経験している当事者であり、済州を拠点に創作を続けている。センターは障害者芸術創作団体である社団法人ヌグナとともに今回の展示を準備した。
センターは精神疾患に向けられた偏見を取り払い、一人の人の中にある固有の世界をのぞきながら互いを理解してみようという趣旨で展示を企画した。
ギャラリーMがこうした展示を開くのは初めてではない。2024年4月にも同じ空間で、社団法人ヌグナ所属の作家を招いた企画展「すてきなぎこちなさ」が開かれた。社会の偏見からそれた人々の個性と感性をテーマにした展示だった。2年の間に同じ団体と二度手を組んだという事実は、こうした出会いが一回限りの行事として消費されなかったことを示している。
4人はソウルから遠く離れた済州で絵を描く。精神保健サービスも、芸術創作を支えるインフラも首都圏に集まっている現実の中で、島で制作を続けてきた人たちの成果物がソウルの中心にある国立機関の展示場に掛かった。
偏見を取り払う仕事が依然として「展示」という形式から出発しなければならないという点も残る。作品を直接見せる方法で説明に代えなければならない状況そのものが、私たちの社会が精神疾患の当事者をどう扱ってきたかを物語る。
それでも壁に掛かっているのは診断名のない作品だ。観覧者が向き合うのは、4人がそれぞれ長く握り続けてきた色と形だ。
ギャラリーMは国立精神健康センターを訪れる人なら誰もが通る地下1階にある。診療を待つ人、保護者、職員が行き交う通路のそばだ。展示は10月30日に降ろされる。
