
第23回平昌大関嶺音楽祭が来る7月23日、江原道平昌の大関嶺一帯で幕を開ける。今年のテーマは「継承と革新」だ。ピアニストのキム・デジン(金大진)とソンウ・イェグォンをはじめ、国内外の一流の演奏家たちが山あいの夏を音楽で満たす。
二つの言葉は互いを引き合う。継承は長く演奏されてきた曲を再び取り出し、その中に新しい肌理を見いだす仕事であり、革新は慣れ親しんだ編成を揺さぶって聴衆の耳を新鮮にする仕事だ。二十三回目の夏を迎える音楽祭がこの二つを共に掲げたことは、積み上げてきたものを守りつつ、そこに閉じこもりはしないという宣言に近い。
大関嶺の7月は涼しい。尾根を越えてきた風がカラマツの枝をなでると、乾いた雨音に似たものがしばらく残る。日が傾くと、湿った土のにおいと霧が谷の下へ降りてくる。夜の公演を見に来た人たちが上着を持って出るのには理由がある。
夏のひと季節、山間の集落に音楽が入ってくることは地域にとっても一つの出来事だ。高冷地の畑と牧場が交互に続くこの一帯は、冬の雪と夏の避暑で季節を分けて暮らしてきた。音楽祭はその合間に二十三年目の自分の季節をつくってきて、その間に村の人も演奏家も一緒に年を重ねた。

祭りが長く続くと付いてくる緊張がある。地域は祭りを観光資源として使いたがり、舞台は芸術の密度を守りたがる。二つはいつも同じところを見ているわけではない。今年のテーマ語は、そのずれを覆い隠さずに正面に出した表現として読める。
開幕日は7月23日だ。詳しい日程と前売り案内は公開前なので、宿と移動手段を押さえる前に確定した公演時間から確認するほうが安全だ。大関嶺は標高が大きく上がる場所なので、真夏でも夜の気温がぐっと下がる。
山で聴く音楽は室内で聴く音楽と違って体に残る。演奏が終わって扉を出ると、風と虫の声がすぐに付いてくる。7月23日の夜、大関嶺の空気まで一緒に持ち帰るつもりで出かけてみることを勧めたい。
行事情報
日時: 2026年7月23日開幕
場所: 江原道平昌の大関嶺一帯
