
今年、複数の会社で新入社員の採用計画が取りやめになった。韓国銀行の統計で若者の雇用は28万減り、発表当日の解釈は一行にまとまった。AIが飲み込んだという要約だった。その要約が消してしまう請求書がある。
同じ期間に50代の雇用は17万増えた。機械が人を押しのける力が世代を選んで働くとは考えにくい。「大量絶滅はなかった」という反論が同じ統計の上から出た理由だ。
若者の雇用28万減は、技術がしでかしたことである前に、企業が新入社員を教える費用を帳簿から外した結果に近い。新入社員は最初の一年で会社にほとんど利益を残さない。学ぶ間にかかる費用を会社が引き受け、数年後に熟練として返してもらう取引、それが新入社員の採用だった。
取引をやめれば訓練費は個人と学校と社会へ移っていく。誰が代わりに払ったのだろうか。
AIが新入社員の役割を代わるという話は半分だけ正しい。生成AIは文書の下書きやコードの断片を人より速く出してくれる道具だ。下書きが間違っているかを見分ける目まで出してはくれない。
その目は下書きを百回書いてみて百回指摘された人に備わる。指摘する先輩と指摘される新入社員が同じ空間にいてこそ備わる。

反対側の論理は手ごわい。採用を減らした会社が実際にAIツールを導入し、新入社員に任せていた反復業務が減ったのも事実だ。ない需要をつくって人を採れと求めることはできない。
それでも28万と17万が同じ期間に記録されたという点は説明されなければならない。50代の雇用が増えた側へ動いた人たちは訓練の終わった人材だった。
企業が減らしたのは労働より訓練だった。
いま抜け落ちた28万は数年後に経験者採用の募集に応じる人になれない。そのとき会社は訓練された人材がいないと言うだろうし、17万のかなりの部分は現場を離れる年齢に達する。代償はなくならない。支払いの時点が先延ばしになるだけだ。
「AI犯人論」が固まれば処方も狭まる。再教育の予算と講座の一覧が対策のすべてになり、訓練費を誰が分けて払うのかは議論から抜ける。技術は反論できないので楽な被告だ。
いま新入社員を採らない会社は数年後に訓練された人材を得られない。再教育の予算だけではその空白は埋まらない。28万が次の統計にまた記録される前に決めるべきことは、訓練費を誰が負担するのかだ。
