
雲が左では青黒く、右の稜線の上ではオレンジに熟している。日が山の後ろに沈む直前の色だ。その下の田は緑と茶色に切れ切れに分かれたまま、画面の下半分を埋める。
白い柱が真ん中に一つ、左の野原に二つ、稜線の方へ行くほどかすんでいくものが十数本ある。いちばん大きい柱の羽根の先ごとに赤い帯が巻かれている。止まっているように見えても、その赤色がわずかににじんでいる。回っている。
地と空を分け合って使う営みが一枚に収まった。稲は土を使い、白い柱は土の上百メートルの風を使う。何も燃やさずに夕方の電灯がともるのに、その間も田は田で実っていく。農業と発電が互いに押しのけ合わずに同じ野原で回っていること、この夕方の空が見せてくれる場面だ。
画面の下へ目を落とすと、白い砂利道が田を分けて二手に、三つの軸に広がる。いちばん大きい柱の下には灰色のコンクリートの土台が四角く敷かれている。光は右の空から来るのに、影は左の緑の上へ長く横たわる。
ただで手に入る電気はないという印だ。道を通し、基礎を打つために田が何枚か消え、その跡が写真の中に白く残った。
それでも緑はコンクリートの周りまでぴたりと寄って育っている。オレンジが冷める前にもう一度見てほしい。柱と稲の間にすき間がほとんどない。風は写真の外で吹き続けている。
編集部 · Breath.Culture
