
オープンAIが2026年上半期に米連邦政府を相手に使ったロビー資金は222万ドル、韓国ウォンで約32億5000万ウォンだ。前年同期のほぼ2倍の額だ。アンソロピック(Anthropic)は353万ドル、約51億7000万ウォンを使い、増加幅は3倍に達する。グーグルとマイクロソフトも四半期ベースで2020年以降で最も多い資金をワシントンに投じた。
この資金が何を買おうとしているかは、ロビー案件の一覧に記されている。業界が最も大きく賭けている項目は、新しいAIモデルを世に出す際に米政府がどのような審査を経させるかを定める規定だ。データセンターを建てる手続きと、その施設に電力をつなぐ条件も併せて挙がっている。モデルのパラメータ、つまり学習を経て決まるモデル内部の数値の束を外部に公開するよう義務づけるかどうかも争点に入る。
規制を防ぐことだけが目的ではない。
AIナウ・インスティテュート共同代表のアンバ・カク氏は、今回の支出を規制阻止と産業支援の要求が併せて盛り込まれた動きだとみた。州単位のAI規制を議会がまるごと禁止しようとした試みは頓挫し、トランプ大統領が大統領令で推し進めた方式も結果を出せなかったというのがカク氏の説明だ。連邦レベルの緩やかな規制体系を支持してきたトランプ政権は、州ごとに規制が分かれれば革新が妨げられるという立場を維持してきた。
企業は署名でも動いた。マイクロソフト、エヌビディア、メタ、オープンAI、グーグルを含む77のAI企業と投資会社が、オープンソースモデルを過度に締めつけないよう求める公開書簡を米政策当局に送った。出発時に名を連ねたのは25社前後で、オープンAIとグーグルが加わったことで名簿は3倍に膨らんだ。ジェンスン・フアン(黄仁勲)エヌビディア最高経営責任者はXにこの書簡を共有し、最先端の閉鎖型モデルと最先端のオープンモデルの両方が必要だと記した。

反対側の立法も動く。米議会には、オープンAIのGPTモデルを狙ったサイバー攻撃を契機に、高リスクAIモデルの作動を強制的に止める「キルスイッチ」を義務づける法案が提出された。審議がどの段階まで進んだかは、公開されている内容が多くない。
「人工知能の発展と信頼基盤の造成等に関する基本法」の施行令が7月21日から効力を持つことになった。国家機関が物品を購入したり役務を発注したりする際にAI製品とサービスを優先的に考慮するようにし、科学技術情報通信部長官がその製品にAIが実際に使われたかを確認する制度が新たにできた。大学と企業、政府出捐研究機関が人工知能研究所を設立する際に備えるべき要件と許可手続きも条文に盛り込まれた。
利用者がすぐに実感する条項は告知義務だ。生成AIで製品やサービスを動かす事業者は、AIが動いているという事実を事前に知らせなければならない。誰が見てもAIである場合や社内業務用は例外とした。事業者が自社製品が「高影響AI」に該当するかを確認してもらえる手続きも併せて設けられた。
シティバンクはエージェントAI630個を登録して監視するグローバルな監督体系を運営していると紹介した。新韓銀行も導入事例を示した。この2つの発表が出たシンギュラリティ金融ソサエティ(SFS)第2期フォーラムは、7月20日にソウル中区のダウンウルジタワーで行われた。参加者の間からは、国内金融会社が海外金融会社より厳しい規制を受けているという不満が出た。
どのモデルが発売前にどのような検査を受けるのか、パラメータを公開する義務が生じるのか、銀行アプリの相談がどの線で人に引き継がれるのかは、ワシントンと世宗でそれぞれ別の手続きで決まっている最中だ。
