
治療を始めた日から、家庭や地域で日々の暮らしを立て直すまでにかかった時間を、精神疾患を経験した当事者と家族が自ら文章にした。国立精神健康センターが精神健康手記集「心と向き合う(마음을 마주하다)」を刊行した。2024年と2026年の精神健康手記公募展の受賞作20編が収められた。センターは精神健康の日に合わせて本を出したと明らかにした。
センターはこの本のメッセージを「自分の心から目を背けず、必要な助けを求めることが回復の始まり」と紹介した。
書き手たちが経験した病はそれぞれ異なる。センターの説明によると、統合失調症や双極性障害、ギャンブル依存症などを経験した人々が、治療を受けながら回復してきた過程をつづった。病院の外での時間も盛り込まれた。
家庭で、地域社会で日常を続けていく姿だ。そばで共に耐えた家族が書いた文章も収録された。
本は治療の開始から日常の回復、助けの求め方までの流れに沿って4つの章で構成された。第1章「心を語る(마음을 이야기하다)」に公募展の受賞作を収めた。当事者と家族が知っておくとよい治療・回復の情報も併せて載せており、症状の変化に気づく方法や初めて診察を受けに行く際に準備すること、学校に関する内容も含まれている。
手記公募展は2024年と2026年の2年にわたって作品を募集した。受賞する前に、書き手たちは自分の病を他人に打ち明けると決心しなければならなかった。病名を明かし、薬を飲んでいた日々を書くことは、偏見が残る場所では決して軽いことではない。そうして書かれた20編の文章が集まり、助けを求めてもいいという言葉を他人が代わりに言わずに、経験した人が自らの声で直接語ることになった。
本には家族の文章も併せて収められた。身近な人の病を初めて知ったとき、何をすべきか途方に暮れる家族も、症状の変化に気づく方法や初診の準備に関する情報を参考にできる。
今年の公募展で受賞した文章は、同じ年に本にまとめられた。自分の話を初めて打ち明けようとする誰かがこの本を開くと、第1章のタイトル「心を語る」が目に入る。
